千葉県柏の葉キャンパスシティにて、「農・食・祭の専門家が一同に会する討論型シンポジウム」が開催されました。
3・11以降の農業高校への期待 ~柏の葉スマートシティからの政策提言~
千葉大学環境健康フィールド科学センター、2011年11月27日
10時から18時までに及ぶシンポジウム記録から、一部(犬塚潤一郎講演)を抜粋して公開します。
環境制約下の社会と農業
講演者:犬塚潤一郎 実践女子大学教授
|
1.産業社会の前提が崩れるとき (問題提起プレゼンテーション) ピーク・オイルをはじめ、資源・環境危機に直面した現在、産業社会の成立基盤が崩壊しつつあります。人口70億を支える農業も、その工業的基盤(土壌・灌漑、肥料、薬剤、資材、作業機械)を失えば、これまでの高い生産性を維持することはきわめて困難になります。従来の工業化・商業化・グローバル化の枠組みを脱し、新しい社会関係、新しい技術への移行が必要です。 |
|
2.人間存在と自由市場の問題
(前半まとめコメント)
産業社会に変化が必要であるということは、新しい技術やビジネスづくりが必要であるということだけでなく、人間とは何か、社会とはどうあるべきかということを根本から問い直す必要があるということである。そこには、西欧2500年の思想伝統・文明への見直しとともに、経済成長と社会発展とを同一に捉える見方の再検討、グローバル化に対するローカル化の構想などを進めなければならない。
|
|
3.多元的・地域的な産業・社会と教育,文明
(後半まとめコメント)
農業は、工業的パラダイムを越えて新たな姿をとることができるのか。そのことは地域化する社会、そしてそれを支える多元的・地域適地の基盤を築く、教育の問題である。ぶんっめいの原理を問うことから、具体的な生き方、生活のレベルまで、多層に渡って考え、行動することが必要である。
|
|